こちらでは、本日2020年3月15日から始まった、「マスク転売取り締まり」について、その違法となるポイントや、摘発や制裁の条件などご紹介したいと思います。
これまで、野放しにされてきた、悪質なマスクの転売を行う「転売ヤー」達が、買い占めぼろ儲けしてきました。
その大きな弊害として、必要とされる医療関係者の方や、一般の方が、マスクが手に入らない異常事態になり、患者がマスクをせずに病院に来てしまうことで、病院関係者への新型ウィルスの感染リスクが高まったりと大変な事態になっています。
マスクの転売は「国民生活安定緊急措置法」に基づいて今後取り締まり対象になります。
マスク転売取り締まりと、違法となる行為、摘発方法や制裁内容など、詳しくご紹介したいと思います。
マスク転売取り締まり開始!転売が違法に!
【15日からマスク転売禁止】
取得価格を超える値段でのマスク転売が15日から政令で禁じられ、違反者は1年以下の懲役か100万円以下の罰金が科されます。https://t.co/UzoLQkbuvg— 産経ニュース (@Sankei_news) March 14, 2020
マスクの転売は「国民生活安定緊急措置法」に基づいて、取り締まりが開始されることになりました。
この法律は、昭和48年の第一次オイルショックの時に発生した買い占めに対してできた法律で、生活に必要となる物品に対して、国が売買の制限を設ける法律です。
今回、政令改正の閣議決定によって3月15日からマスクの転売についても取り締まりの対象になりました。
マスクの転売取り締まり開始については、小売店舗などでのマスクを大量に買い占めた上で、インターネット上で高額に転売する行為が横行し始めたことで、市場からマスクがなくなったことに端を発します。
そもそも転売の禁止となるのは「衛生マスク」と呼ばれるものです。
- 家庭用マスク
- 医療用マスク
- 産業用使い捨て式防塵マスク
といった、一般に「健康・予防・衛生環境の維持」に使われるようなマスクについて、転売が取り締まり対象になっています。
さらに以外ですが、個人で自作したマスクであっても、形状などによっては規制の対象になるとのことです。
一方で、美容用のフェイスマスクや、樹脂等で作られた使い捨てでない防塵マスク、防毒マスクなどは今回取り締まりの対象外です。
またネット通販やオークションでの転売が目立ちがちですが、店舗やSNSなどを通した転売でも今回取り締まりの対象になります。
この法律が、適用されるタイミングですが、売買契約が成立した時点が、政令の施行3月15日の午前0時以降であれば適用されます。
今のところマスク以外の例えば消毒用アルコールについては、マスクほど、不足しているわけではないということで規制の対象になっていません。
マスクの転売の金額が、合法か違法かのポイントに
今回の転売は、マスクの転売について、取得価格を超える価格での転売を禁じています。
個人・業者関わらず、ネットの小売業者などから入手した取得価格よりも高値で転売した場合、違法になります。
ポイントは
- 小売店からの取得価格より高値で転売
- 不特定または多数への販売
です。
以下のパターンも、転売価格が取得価格より高い場合、違法になります。
- 本体価格は安いのに、送料や手数料が高い
- オークションで値段がつり上がった場合
- 海外のスーパーマーケットで買ってきて、国内で転売する場合
- 国内のスーパーマーケットで買ったものを、国外に転売する場合
- 会員制のディスカウントストアで買ったマスクを転売
マスク転売で購入価格を超える販売価格はどう計算する?
マスク転売時の購入価格の計算方法
購入価格=「商品の価格+消費税+送料」
が含まれます。
この購入価格を超える価格で転売する行為が、今回規制されています。
転売価格とは別に送料を請求することは可能ですが、送料の扱いは、常識的な送料の価格より、額面が大きい場合などは、違反行為になる可能性が高いです。
今後もマスク転売が合法となる場合
今後も、衛生マスク転売が合法になる場合ですが、本来の小売業者や卸売業者の方が、通常に仕入れてマスクを販売する行為、転売には当たらないので、今回規制の対象外になります。
極端な話、小売業者が仕入れたマスクを高値で販売することに関しては、今回の規制の対象にはなっていません。(転売ではないため)
親族や友人などの個人取引の場合は 、不特定や多数の者に対する転売とはならないので、規制の対象にはなりません。
今回抱き合わせ販売に問題になっていますが これは規制の対象にはなってはいません。
ただ、抱き合わせ販売行為そのものが、独占禁止法の違反となる可能性があります。
マスク転売取り締まり開始!摘発方法は?
3月15日0時以降、違反行為になるマスクの転売が、取り締まりや摘発の対象になりました。
摘発方法ですが、高値での転売を探るために、通報窓口の設置を現在検討しているそうです。
通報窓口が設置され次第ご紹介したいと思います。
またサイバーパトロールや情報提供などの元に、悪質な転売ヤーを割り出していくということが考えられているそうです。
IPアドレスから出品者を特定していくということだそうです。
大手ネット売買サイトに協力を求め始めているそうです。
メルカリやヤフーオークションでのマスク転売が、違法化に伴い取り扱い禁止に
政府としては、大手ネット売買サイトに向けて、3月14日からしばらくは、マスクのオークションや大量の販売を制限することを要請しています。
それを受けて、ヤフーオークションや、メルカリやラクマといったサイトが、マスクの出品を禁止しています。
こうすることでマスク転売ヤーの販売チャネルを減らし、摘発しやすい状態を作っているそうです。
一方で 転売ヤー等の悪質なケースの場合、マスクの闇取引として隠語で売買を始めている悪質なケースがあるそうです。
マスク高額転売禁止による替え玉出品・・・買う方も買う方という感じだよな#サンデージャポン pic.twitter.com/ivbqEWUXk7
— のびたん (@nobitan1) March 15, 2020
そこでは不自然な出品として、ホッチキスの替芯が1万円であるとか 赤ペンが1万円といった不自然な値段がついており、不正薬物取引のように、隠語を使って闇取引がされているようです。
オークションサイトの商品を見る限りは、マスクという情報が一切ないのですが、マスクを購入したい人を、外部サイトからオークションサイトに誘導して、オークションを成立させているようです。
オークションサイト側もこのような、明らかに不自然な取引に目を光らしていて、不自然な商品の摘発を行っていくということだそうです。
今後は一般の人からの、不自然な取引の状況などについての通報窓口も加えて、マスク不正転売を摘発していくそうです。
マスク転売取り締まり開始!制裁内容は?
マスク転売取り締まりについての、実際の制裁内容として、
違反者は1年以下の懲役もしくは100万円以下の罰金もしくはその両方
ということになります。
また違反者が法人の場合には、その行為を行った個人への制裁に加え、同じく法人に対しても罰金刑が科されることになります。
マスク転売取り締まり開始!転売が違法に!:まとめ
「マスク転売取り締まり」について、その違法となるポイントや、摘発や制裁の条件などご紹介ししてきましたが、いかがでしたでしょうか?
悪質なマスク転売が、今後取り締まられ、なくなっていき、マスクが必要な人に、適正な価格でマスクが手に入れられる日が、1日でも早くくるとよいですね。
今回の規制についてなんですが、今のところは マスクが足りていない状況が続いているのでしばらくは、この規制が続くということです。
ただ マスクが十分足りているという状況になった際には、この規制自体はすぐに廃止されるとのことです。
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